家族の絆 創刊号

【創刊の辞】

家族の絆の会 会長
国嶋久善

家族とは何か? あらためて考えたことはあるでしょうか。家族の崩壊がいわれ始めて久しくなります。いま何故家族か?
今日でも地球上には狩猟採集を中心とした原始的な生活を営んでいる人々がいます。文字を持たず、ややこしい法律もありません。しかし、社会にルールがないわけではありません。その大切なルールの一つに、「獲られた食料は平等に分け合う」ことがあります。共同体内部で「獲物を捕らえた人は沢山もらえる」とか「年老いて働けないから食べさせない」といった損得勘定はしないのです。利害打算の無い関係、これが共同体であります。
私たちの社会は、非常に大きな社会です。日本という国は一億人以上の、お互いに面識のない人の方が圧倒的に多い社会です。そして、経済活動も衣食住の基本的なモノだけで成り立っているのではなく、工業製品やサービスといった高度な産業も必要不可欠になっています。経済活動はマネーというバーチャルな価値が仲介しています。
しかし、人間としての本当の歓びは、マネーでも、物質的な贅沢でもありません。人は、人から感謝されたときに、本当の歓びを感じるように、なぜか出来ております。人のために尽くし、それがうまくいったときの歓び、その天性の感覚こそが、共同体の基盤であります。
家族とは何か? その一つの答は、お互いに利害計算無く、頼り、頼られる関係であると思います。
私は、山村新治郎から引き継いだ「政治の原点は家庭にあり、教育の原点は躾にあり」という信条哲学を、不変のものとして堅持して参りました。まずは互いにもっとも身近な家庭から、そして、次第にその意識を地域社会に広げ、果ては国全体、更には世界へと広げていきたいという願いを込め、今般、諸先輩・知人の協力をお願いし、「家族の絆の会」を創設し、本誌『家族の絆』を創刊する運びとなりました。

【寄稿】子女名優、師弟名優

映画評論家
島田尚比古

子どもは親の姿をそのまま映す鏡です。
そして、教えることによって学ばせてくれる先生です。

子どもは成長するにつれて、親がその年頃にした通りの事を繰り返します。また、教師となった人間には、必ずといってよいくらいモデルとなる先生がいて、そのまま授業を実施します。
このように述べましたことは、かつて私が体験・実践したからです。これまで、どれほど子どもたちの伸びる芽を摘み取り、希望の芽生えをしおらせてしまったかと思うと残念でなりません。子どもたちの行為や癖は、児童と呼ばれる十七、八歳までは、その一族の代々行ってきた所作、行動の反映です。そこに、学校、地域、社会がモデルとなってどのように育み培ったかが「名優」を産み出します。
生まれた時から、手におえない悪くて困る子どもは一人もいません。

是非とも実践していただきたい方策があります。
それは「一日五分の親子の会話」です。

子どもに表れた心の病、体の病に悩むとき、是非とも実践していただきたい方策があります。それは「一日五分の親子の会話」です。そして、子どもの声を傾聴しましょう。その時、子どもとの目線を合わせるためにベンチかソファーの横に座ったり、あるいは、公園のブランコで共に揺れながら、子どもの夢と希望と憧れを話しましょう。そして、共感するとともに、自分が子どもと同時代のことを語り、子どもの全てを見つめていくことが親としての役割だと思います。
教師や親の口癖に「いへんだ」「そがしい」「るしい」「かれる」があります。でもよく考えてみると、親業、教育者として「たいくつ」しているのです。
をかけ、をかけ、心(ころ)を配り、つこと、構(ま)えないこと、急(そ)がせないこと、続けること、童心(うしん)を持つこと、け入れること」を心がけていけば、子どもは親の心、教師の心を理解し実演していく名優となると思うのです。 (次号に続く)

【寄稿】 人生で一番大切なものって何?

NPO法人FNUN (国連支援交流協会VRC支部理事)
いいのしげる

夫婦は一家の健康と発展、諸々の幸福を産み出す基盤であり、子孫繁栄の元を成している。

人が生きて行く上で、欠くことの出来ぬ、大切なものは沢山あります。衣、食、住はもちろん、お金、仕事、顧客、会杜、株主、友人、知人、取引先、従業員、医者、弁護士、会計士、夫婦、子供、兄弟、姉妹、家庭、親戚、先生と、はたまた、車や、バス、電車等々に至るまで、人や、物や、金銭的にも、複雑な形で関係し、繋がり合っています。
そうした無くてはならない便利で大切な関係にありながら、実は、それらすべての原型は、必ず一対一の対立する関係によって存在していると言われています。物理的にも対立関係にないものは、絶対に存在しないのです。上があれば下があり、左があれば右がある。前と後、陰と陽、男と女、天と地、個と団、黒と白、善と悪、有と無、寒と暖、美と醜、夫と妻などなど・・・。

夫婦は向かい合った一対の反射鏡のような関係である。

そうした中でも、一番大切なのは、夫婦の対立関係であります。そこには人間として生存すべき、基本的な原型があります。夫婦は一家の健康と発展、諸々の幸福を産み出す基盤であり、子孫繁栄の元を成しています。
しかし、夫婦も対立関係にありますから、幸福を作れる反面、一歩間違うと、そうは旨く運ばないことも事実であります。それは、夫婦は向かい合った一対の反射鏡のような関係であるからです。自分が、美しく誠実な姿で鏡の前に立てば、鏡に写し出される相手の姿も美しく、優しい姿となって現れます。反対に、己の見苦しい姿を隠して鏡の前に立てば、そこに現れる相手の姿も見苦しく、恐ろしい姿になるのは当然のことです。
家庭の幸せは夫婦の愛和から始まるのであり、これこそが基本なのであります。この関係が壊れてしまうと、家族の結策力が乱れ出して、親子の関係もおかしくなります。そうなりますと、すべてにわたって、ばらばら勝手になり、遂には生活環境が破壊されてしまいます。子供の将来にも良くない影響をもたらします。(次号に続く)

朝の通学路で

編集長 新津陽一

「おはよう!」声かけると「おはようございます」
明るい元気な声が返ってきた。
快活で礼儀正しい子だね、家庭のしつけに思いを寄せる、
子供の願いは楽しい家庭を望んでいることは確かと思う、

四男、八女の家族の中で育った者に、親の手を煩わせず
兄姉の世話になリ、協調と共同責任の大切を教わる。

父親は、年に一度大晦日に一年の家族の無事を感謝し、
入日を拝み、その時の父の言薬に、家庭の円満を喜び、
「楽しさは、春の桜に秋の月、家内揃って三度食う飯」
と話してくれた。生涯の道しるべとなった。

発行 家族の絆の会 印旛村舞姫2-2 C-103 電話0476-98-3747・FAX 050-7538-9707
電子メール hi@92san.com (ハーイ・アット・くにさん・ドットコム)