平成18年3月印旛村定例議会質疑より

1.信号機の設置について

国道464号大廻・瀬戸間の交通渋滞の現状を踏まえますと、東洋合成工業釜eから萩原地区間の道路整備が完了すれば、さらに交通量が増加することが懸念されます。事故防止と児童安全確保のためには次の場所に信号機の設置が必要と考えますが、行政としてどのようにお考えか伺います。
1.いには野小学校および印旛中学校脇交差点
2.関電工脇交差点
3.松虫姫公園脇交差点
4.東洋合成釜eT字路
5.いには野の森公園隣接T字路

ご指摘のいには野地区内の交差点については、村道ニュータウン・萩原線の開通予定前から、特に関電工交差点で十数回の交通事故が発生し、その危険性を考え、6箇所に信号機の設置を要望しております。また、2月には、いには野地区自治連絡会、萩原区長、松虫区長、印旛中学校PTA会長、いには野小明日を育てる会会長より、道路管理者である村、村教育委員会、印西警察署に、信号機の設置、速度規制、横断歩道等の設置要望が提出されました。村としましても、交通管理者に要望するにあたって強い見方となると考えております。引き続き早期の設置となるよう要望していく所存ですが、3月末までに設置となるか確約できない状況です。
信号機設置についての具体的な予算措置等はありますか。
信号機の設置については、やたらに設置できるというものではなく、仮に村の単独予算で設置するといっても、県公安委員会や印西警察署の許可や、都市計画の関係から都市整備機構との調整も必要です。実際に境田の交差点では村の予算で設置しようとしたところ、警察の許可がでない状況です。
なお、交通安全については、信号機を設置すれば解決ということではありませんので、運転者、歩行者の交通マナーも重要です。信号機がなくとも安全確保できるような対策も必要と考えます。

■ラウンドアバウトについて

信号機の設置にはお金もかかりますし、公安委員会や都市整備機構などと調整が必要なことも事実です。
信号機なくして安全確保ということになりますと、公津の杜のように道路に凹凸をつける工夫もあるかと思います。
また、信号機設置の話をしておりましたら、在英経験のある友人から「日本ではラウンドアバウトを見たことがないが、どうしてなのだろう?」と言われました。信号機なしで交差点を運用する方式として、参考までに、ラウンドアバウトという交差点の仕組みについてご説明します。
ラウンドアバウト図1図1のように交差点を円形にするのです。図1では典型的な十字路を描いていますが、進入路は4つでなくても、3つでも5つでもそれ以上でも設計可能です。
交通ルールですが、円形の部分は一方通行、時計回りです。円形の部分に先に入っている車両が優先ですので、交差点に差し掛かったとき、すでに円形部分を走っている車がいれば一旦停止して譲らないといけません。円形部分には必ず左折で進入します。


また、必ず左折で退出します。つまり、右折する場合は大回りすることになります。(図2)

ラウンドアバウト図2
このラウンドアバウト方式には、いろいろな利点があります。
1.すでにお気づきと思いますが、信号機が不要です。その分、コストが低くなるはずです。もっとも、相当に交通量の多い都市部の交差点では、進入部分等に信号機を設置するケースもあります。
2.交差点に進入する際に、優先車両がいれば一旦停止しますし、優先車両がいない場合でも、直進であっても左折して進入しますので、減速せざるをえなくなります。進入部分に凹凸をつければ更に効果的です。国内の交通事故の約半分は交差点で発生しています。黄色信号や赤信号の変わり際に猛スピードで進入することがなくなるわけです。
ラウンドアバウト図3
3.交通量がそれほど多くない交差点では、無駄な信号待ちがなくなります。
ラウンドアバウト方式が普及している英国は、米国や日本と比較すると人口比、交通量比でみても交通事故率が低いようです。まだ日本では見かけることがありませんが、印旛村からこのラウンドアバウトを普及させてはいかがでしょうか。
大変貴重な意見を頂きました。ただし、日本ではあまり事例がない交差点ということですので、関係法令等に照らして問題がないかどうか検討が必要と思います。

2.残土搬入問題と 新条例制定について

いまや新聞・テレビ等で取りあげられています通り、全国的に残土処分にからむ事業者と住民のトラブル、違反行為が跡を絶たない状況にあります。千葉県は他県よりも規制が緩く、不法投棄の量が全国一位という現実にあります。そうした中、わが印旛村でも具体的な問題が発生してしまいました。
平賀の残土埋立計画は、平賀学園台の住民が知らないところで進められていたようであります。住民は、昨年の11月20日、事業主による説明会が開催され、初めてこの計画を知りました。
私は昨年末に平賀学園台の方からこの問題を聞きました。「自然の豊かな緑あふれる印旛村を生涯住むべき第二の故郷と定め、退職金をはたいて平賀学園台に入居しました。何が何でも自然を破壊しないでほしい」と頼まれました。電子メールでもたくさんの人から何とか中止してほしいと依頼がありました。私なりに、できる限りのことをしようと思い、産廃問題で知見のある県議や県庁、他市町村の環境担当課に相談し、平賀の区長さん他役員の方々とともに、地主の方が事業者と行った合意を撤回することで解決を図ったのであります。それと同時に、県の認可手続きが終わるまでに村でより厳しい条例の制定を急ぐ必要があることを村長に伝えたことはご存知の通りであります。結果的には、地主が行った合意文書には土地所有者の責務が記載されており、いくら口頭で説明がなかったとしても、実印の押された契約書は、法的には撤回が困難な状況にあるということで、非常に残念です。
地主の方々は、近隣住民の皆さんに迷惑をかけるぐらいならば裁判所で争ってもよい覚悟でいらっしゃいます。しかし、借金の保証人と同じで実印を押したものは簡単に無効にできるものではなく、複数の弁護士に相談しましたが、見解は同じでした。他の市町村では、事業者が途中で事業を放棄して逃げ、全部の責任が土地所有者に及んでしまったケースも発生しています。よく契約内容を確認しないで、わずかの地代と引き換えに大きな責任を負ってしまうことになります。地主の方は地元の皆さんに迷惑がかからないよう、再度弁護士を通じてより厳しい内容に協定書を結び直し、決めてある内容のひとつでも事業者が違反すれば即刻事業を中止するよう求めると言っています。いま私たちにできることは、そのような地主の方々の立場を理解して、守ってあげることだと思います。

■村の協定について

村は、昨年11月18日付にて、平賀地区への残土搬入について事業者と協定書を締結しています。平賀地区の住民説明会が開かれたのはその後です。12月には二、一八八名の反対署名が集まっています。協定書の締結は、住民の意思を無視した行政ではなかったのか、伺います。
まず経緯ですが、昨年8月23日に特定事業事前計画書が県に提出され、9月5日には事業者による北口地区への説明会が開催、9月21日に特定事業認可申請書が県に提出されました。県から村に計画書の写しが送付され、これを受けて担当課にて事業者にヒアリングを行った結果、地域住民の生活環境と道路橋梁・水道施設等が損なわれる懸念が生じました。そこで事業者と協議し、協定書を締結しております。
反対署名については重く受け止めており、北総県民センター所長に慎重な審査をお願いしております。また、協定書は道路使用を認めたものではなく、「村道通行承認」は事業開始に伴い別途必要なことを申し添えます。
なぜ住民に相談しなかったのか、答えてください。
残土処分がすべて違法なものとは限りません。この事業により利益を得る立場もあり、村としては中立を保ったまでです。許可権は県にありますが、住民の9割が反対ということであれば村としても住民側に立つ必要は認識しています。

■生活への影響について

この事業によって平賀の住民が懸念しているのは、地下水の汚染、環境破壊、交通問題などです。幅員が5mと狭く、急カーブが連続している道路です。もともと大型車禁止の道路を、10tダンプが一日50台(往復百台)通過すると聞いています。住民の生活道路、通勤通学路が危険にさらされることを不安に思っています。
この事業が、村の環境や地域生活に与える影響をどのように考えていますか。また、村としてどのように事業を監視し、対策する考えですか。
農地の一部は農地に復元され、残りは隣接するピュアホーム有限会社所有の山林から伐採される材木の一時置き場として使用されますが、最終的には農地に復元される計画です。山林部分は事業完了後に杉七百七十本が植栽される計画です。事業完了時に県・村職員が確認するようになっています。
県が認可し、事業が始まれば、県とも緊密な連絡をとり、違反行為の事前防止のため、経済環境課だけでなく、都市計画課ともパトロールを実施します。土砂の運搬による騒音・振動、砂塵の発生、道路・橋梁、上下水道など生活環境が損なわれることのないよう村道使用承認の条件を厳しく監視します。さらに住民の方々の意見を聞きながら、県、警察と一体で、産廃の不法投棄や休日夜間の違反行為について未然に防止していきたいと考えます。
中平橋の強度は十分ですか? 印旛村の財政力では何か起きても対応できないのでは?
中平橋は平成元年に完成した橋で、村内に架かっている橋では最も頑丈です。橋の端から端までダンプが連なっても損壊しない設計です。

■新条例制定の必要性

本件に限らず、このような問題が発生しないためには、県条例よりも厳しい規制を村で行うべきと考えますが、村条例制定についてどのようにお考えですか。
今回の平賀地区の埋立申請の件では住民や議員より県条例の適用除外を求める要望があり、昨年来より県や近隣市町村に相談し検討しております。内容については議員全員協議会や経済建設常任委員会で報告し、検討を重ねておりますが、役場としての体制強化など、条例を作っても維持ができるかどうか慎重に検討する必要があります。
私は昨年の12月の段階で臨時議会を開催してでも早期に条例制定が必要と言いましたが、なぜ動かなかったのですか? あれから3ヶ月も過ぎています。住民の生活と安全を守るという最低限の行政の責務を果たしていないではないですか。
(村長)国嶋さんも止められなかったではないですか。
事業の開始を遅らせ、地権者と事業者と協定書を結び、新条例制定の契機を作った意義は大きいと思います。
景観法が平成17年4月に施行されました。村で景観法を作れば、開発行為にからむ問題や残土などの問題について県知事の権限が村長に与えられます。美しい印旛村の自然環境を自ら守っていくべきと考えます。
なお、新千葉タイムスの報道など、私と平賀区長の二人が頑張ったように思われていますが、先頭に立って署名運動を行った鵜沢議員、岩崎議員、大阪議員、石井議員の努力や、小川議長や村長はじめ関係者の地ならしの上にたまたま私が乗っただけのことであります。
今回の残土問題では良い教訓を得、また、人生の生き方を教わりました。良いことであっても、周りをよく見てやらなければならないということ、そして本当のことであっても相手のことを考えて行動し、言わなければならないということを知りました。

(くにしま雑記)
今回の残土問題では、平賀の笠井区長、深山今幸さん、大熊副区長の活躍に心より感銘いたしました。
笠井区長のご尊父とは山村新治郎の時代から15年来のお付き合いで、当時農業委員で元気なお姿を記憶しています。残念ながら先日ご逝去されました。病床で「息子はしっかりと区長の役目を果たしているか」と私の手をきつく握って心配しておられました。笠井区長は今回の騒動のため、十分に病院に足を運ぶこともできず、お父様の最後を看取る暇もない状態で地域のために頑張っていただきました。
地域の皆さんが頑張っているのを見て、このようなときに動かなければ、行政も議会も存在する意味がないと、決意を新たにしております。

国嶋久善事務所 印旛村舞姫2-2 C-103 電話・FAX 0476-98-3747
電子メール hi@92san.com (ハーイ・アット・くにさん・ドットコム)