平成17年9月印旛村定例議会質疑より

1.財政について国嶋の意見を述べる

昨年、合併が白紙になりました。
印旛村は単独で運営していかなければならない状態にあります。また、将来の合併を考えても、あまりに財政内容が悪いと合併がまとまらなくなってしまいます。
財政が悪化し、いきづまってしまえば、財政再建団体に転落することとなります。国や県の管理下になってしまいます。村の行政サービスは最低ラインに引き下げられ、村民の利用料や税負担は最高ラインに引き上げられます。
これまでも何度も取りあげられてきましたが、財政の問題について質問します。

■財政の現状把握について

ご存知のとおり、地方自治体の経理は、現金主義で、いわば一般家庭の家計簿みたいなものですが、それでは一時的な費用も、長期的な投資もごちゃまぜですし、たとえば公債費にしても、元本の返済と利払いがごちゃまぜです。毎年の経常的な支出と収入のバランス、現時点での資産と負債のバランスがわかりません。
その意味で、地方自治体についても民間企業の財務諸表に相当するバランスシートや行政コスト計算書を作成して、そのあたりを正確に把握する必要性があるわけですが、本村の平成16年度の行政コスト計算書とバランスシートについて説明をお願いします。

平成16年度の行政コスト計算書とバランスシートについては、この議会での決算認定を受けて作成し、広報紙に掲載の予定です。平成15年度分については作成済みです。

財政については常に最新状況を把握しておく必要があるのではないでしょうか。民間企業では月次決算、事業内容によっては日次決算が当たり前です。議会での決議により決算の内容が変わったとしても、それに従って修正すれば良いことではないでしょうか。決算年度は3月に終了しているのですから、もっと早期に行政コスト計算書とバランスシートを作成する必要があると思います。
ところで、バランスシートの資産について、時価での評価・試算はなされているのでしょうか。

土地については取得価格で表示してあります。また、建物につきましては減価償却後の価額であります。その他は、現在高です。

■今後数年の財政見通し

今年三月に策定された「印旛村自立計画」でも財政の見通しは非常に厳しいとされています。しかし、厳しいとされているこの計画の数値さえも、かなり甘い見通しではないかと思われます。最新の状況を踏まえた17年度収支見通し、18年度以降の予算編成見通しについて伺います。

概略として、今年度は現行予算より大幅な変動はないと考えられます。18年度以降の見通しですが、国の予算方針が定まっていないため、村の予算編成は不透明な状況です。非常に厳しい財政状況の中で、歳入歳出の均衡を図り、一層の節減に努めていかねばならない状況です。
今年度の見通しは、村税は2千万円程度の増収、地方交付税は当初予算通りです。特別交付税や減税補填債の減額等ありますが、歳出面での大幅な増額補正も見込まれず、繰越金の増とあわせて収支が整う見込みです。
国・県の方針が不透明ですが、総括的には18年度は、今年度並みの歳入となると予測しています。村税については減税の廃止を2ヵ年で行うことと、固定資産税の家屋部分の伸びにより約三五百万円の増収が期待できます。また、今秋の国勢調査で千五百人前後の人口増が予想されるため、交付税の制度が変わらなければ1億円超の増収が見込まれます。
減税補填債が18年で半分、19年でゼロになります。臨時税制対策債も大幅な減額が予想されます。税源の移譲がいつ、どれくらの規模になるのか不透明です。
18年度の歳入が今年度並みということは今年度繰り入れた財政調整基金1億8千万円相当の歳出削減をしなければ収支均衡できません。財政調整基金を取り崩してしのぐ手法は無理な時期に来ていると認識しています。さらに19年度以降は更なる補助金の削減、交付税の改正が予想され、本村のみならず財政力の脆弱な町村にとっては決定的なダメージとなる可能性があります。国においては既に「小さな政府」を目指して舵を切った状況です。このような中で市町村がどのような行財政運営を行うか非常に大事なときであります。国や県に頼らず、独自の財政基盤を確立できなければ、ひたすらに緊縮財政をしていくのみになります。自立検討委員会を始め、議員の皆様、住民の皆様の意見を伺いながら考えていきたいと思います。

財政調整基金が底をつけば、不足資金はどう補う計画ですか。

そのような状況とならないように、この危機的状況を打開していくためには、歳入歳出の均衡を図りつつ、さらに急激な変化に対して緊縮財政を施していくことが必要です。

■財政健全化の国嶋意見

印旛村の財政はあと二年もつかという厳しい状態と理解しました。ただいま財政課長から議員の意見を聞きながら検討したいという発言がありましたので、私の意見を述べたいと思います。
平賀学園やいには野地区の開発により、平成になる前は8千人弱であった人口が今年は1万2千人を超えています。しかも一人当たり村税収入は、昭和63年に6万円であったのが、いまは9万円に伸びています。人口が5割増え、税収単価も5割増しです。このような恵まれた環境にありながら、今日の破綻寸前の状態を招いたのは、非常に残念であります。
本当は余裕があるときに思い切った改革をすべきなのです。そうすれば痛みのない改革ができます。しかし、往々にして長期的な責任ある視点よりも、目先のことばかり考えてしまいます。そのつけが今、回ってきて、厳しい中で痛みのある改革を実行しないといけない状態になりました。
厳しい財政難を乗り切り、印旛村を単独で運営するためには歳出の削減を急ピッチで進めないといけません。
@まずは目標の設定が大事です。財政収支を民間企業的な視点で管理するため、行政コスト計算書による予算管理を行う。目標値は単年度赤字をゼロ、つまり財政均衡させるということです。
A平成15年度の行政コスト計算書の収支を見ますと、約4億円の赤字です。現在の歳入を前提とすれば、支出を38億円以内にすることになる。支出を4億円削減するということです。

印旛村の財政図解

Bどの支出を削減するか? もちろん、すべての支出を適正化することによりますが、村民へのサービス、少子高齢化対策や福祉サービスはレベルを下げてはいけません。財政改革の狙いは、財政再建団体への転落を防ぎ、「自治」を貫き、村民への行政サービス水準を維持することに他ならないからです。
C今年度の予算においても既に相当絞り込んだ内容と思います。大幅に削減可能なのは11億円の人件費しかありません。人件費の削減については既に取り組んでいますし、「自立計画」では、定年退職・不補充で平成21年までに10名削減との計画になっています。しかし、それでは到底間に合わないと思います。
D例えば人件費で4億円削減することは、現在の35%削減に相当します。その方法は単純化すれば、人員を35%(54名)減らすか、給与単価を35%(一般職平均で年収776万円→▲272万円で、504万円に)下げるか、あるいはその双方を組み合わせることになります。
Eこの人件費削減が非現実的ならば、早急に「自立」はあきらめて、合併相手を探すべきです。しかし、財政状況が悪いと合併相手も見つからないでしょう。
F「国や県の方針が未定だから、見通しも不透明」というのは無責任すぎます。方針が出るまで時間を無駄に費やすのですか? われわれの「自治能力」が問われているのです。交付金の金額が分からないのであれば、村税収入をベースに目標を設定するしかないではありませんか。人件費という職員の生計に直結する支出を、国や県の方針によって変動する収入でまかなおうとするところに間違いがあるのではないでしょうか。人件費の抑制で先行している我孫子市の施策を調べてみましたが、市長が人件費抑制の目標を明確に示しています。市税収入の半分までというラインを示して、それに向かって取り組むことが職員の中で明確になっています。また、職員採用に民間の試験官を起用して縁故採用等を徹底的に排除しています。
G人件費の35%削減は、職員の方々の生活に影響しますし、痛みを伴うものであることは確かです。簡単にできることではないと思います。しかし、見方を変えれば平成2年当時の人員・給与水準に戻せば達成できるのです。平成元年を基準にしますと、人口は1.5倍(8千人→1万2千人)、職員数も1.5倍(100人→150人)、しかし、人件費は2倍になっています。これは人員の増もさることながら、給与改定や、職員の平均年齢上昇による人件費単価のアップが大きく効いていることを意味しています。つまり、人件費の削減には職員の若返りが必要と考えられます。

H人件費削減の具体策として、
(1)職員数120名体制をめざす。現在の153名の2割減です。
(2)村長以下役職者の給与レベルを全国市町村最低レベルに引き下げる。
(3)収入役の廃止
(4)自動的な昇給(一年経過による昇給など)の停止。
(5)調整手当の全廃。管理職の扶養手当の廃止。期末手当の削減。
(6) 45歳以上の職員(67名)を対象に退職金を割増し、退職を勧奨。新規採用ゼロには、金銭的に測れないデメリットもあります。新規採用を行って組織を若返らせるためにも、退職の勧奨が必要です。
(7)職員の人数を減らすことに意味があるのではなく、人件費を削減することが本質です。そのためには、短時間勤務制度の導入(ワークシェアリング)、必要な職務に必要な時間だけ従事する非常勤職員・業務委託の活用も一策です。
I以上のような抜本的な支出削減を行い、収支が均衡するようになれば、行政コスト計算書上の減価償却費相当(15年度で9億円)が余裕資金となるはずです。その金額の範囲内で、環境整備などの建設・投資的支出を行っていけば、債務残高が増えることもありません。また、新たな債務が抑制できるので、現在1.6億円の公債利払いが年々軽くなっていきます。
Jコスト削減だけでは、村の経済が萎縮するだけです。逆に収入の側、税収を増やす方法も考えないといけません。企業の誘致もあるでしょうし、宅地開発の促進による人口増もあると思います。短期的には効果は期待できませんが、長期的には大きな意味がありますので、足元で大幅なコスト削減を行いながら、税収が伸びる政策も同時に進めていかなければならないと考えます。
人件費に手をつけなければ、あと2年ぐらいで財政再建団体に転落するのではないでしょうか。職員にもっと痛みをもたらすことになるかもしれません。村民にもさまざまな面で負担が発生し、行政サービスの低下をもたらします。責任ある地方自治を貫くために自ら進んで自立のための改革をしようではありませんか。
財政についてどこが削減可能かは行政の方が私よりも詳しいはずです。是非とも工夫していただきたいと思います。

10月には「自立検討委員会」の提言もとりまとめられると伺っておりますので、聖域を設けない徹底的な行財政改革を進めていきたいと考えます。

2.ふれあいセンターいんば ・図書館の運営について

ふれあいセンターいんばがオープンして2年になります。これらの施設は、村民の日常生活に大変役立っております。
しかしながら、サラリーマンなど一般的に平日昼間に働く人々にとっては、一部、利用しにくい運営になっているようです。村民の方々からの要望を受け、次の点について改善が必要と思われますので、ご検討をお願いいたします。

(1)図書館の閉館時間が現状、午後5時となっておりますが、ふれあいセンターいんばと合わせて午後8時までに延長できないでしょうか。

今年3月に高校生以上の利用者を対象にアンケートを実施しましたが、午後6時まで延長の要望が1件あっただけでした。開館時間延長は行政コストの増を伴いますので、今後利用者の要望をみて慎重に検討します。

(2)土曜、日曜についても、会議室等を和室と同様に会議等で利用できるようにできないでしょうか。

ふれあいセンターいんばの諸施設の利用時間や料金は条例で定めてあります。「ふれあい広間」については平成17年に条例改正し、時間を8:30〜20:00に、また、土日も利用できるようにしています。
研修室や会議室の土日利用については、鍵の貸し出し、設備機器の管理等の問題で、職員の配置が必要となりますので、現状では困難です。

(3)会議室等施設利用などの申し込みの受付時間ですが、ふれあいセンターいんばの閉館時間(20時)まで延長できないでしょうか。もしくは、ホームページ・電子メールを活用して24時間申し込みを受け付けるようにできないでしょうか。

施設の利用については条例により3日前までに申請していただくことになっております。受付時間については、健康づくりセンターにて20時まで受付可能となるよう調整いたします。電子メールについては認証基盤が確立されていないことから難しいと判断しています。

行政コストの増は避けなければなりませんが、ふれあいセンターいんばは役場庁舎と同じ敷地内ですし、創意工夫、人員の効率的配置、利用料金の設定などによって財政負担の増を招くことなく実現できるのではないかと思います。
また、インターネットの活用により利便性を向上させることも大事です。現在村のホームページからスポーツ施設と中央公民館の空き状況の照会ができるようですが、ふれあいセンターいんばの施設は対象になっていません。内容が中途半端な状態のように見受けますが、どのような位置づけになっているのでしょうか。専門のシステムを開発するとコストがかかりますので、電子メールによる受付でよいのではないかと思います。申請者の認証がネックとのことですが、村の施設の予約を悪意をもって虚偽に行う可能性は低いように思います。仮に虚偽の申請があったとして、どのような不具合を想定されているのでしょうか。

現在開放している「ふれあい広間」や研修室について、村のホームページ上で仮予約や照会ができるよう検討したいと思います。

《参考》 「ふれあいセンターいんば」の現状

施設名称 利用時間 備考
研修室(3F) 月〜金
8:30〜20:00
地域福祉センターとして位置づけられている。利用には団体登録が必要。
会議室(3F)
ボランティアルーム(3F)
ふれあい広間(3F) 毎日8:30〜20:00
図書館(1F) 月曜休館
9:00〜17:00
村民の20.5%が利用登録。
健康づくりセンター (2F) 月曜休館
10:00〜19:45

国嶋久善事務所 印旛村舞姫2-2 C-103 電話・FAX 0476-98-3747
電子メール hi@92san.com (ハーイ・アット・くにさん・ドットコム)